京都嵐山界隈のお寺を巡っています。
今回は「落柿舎」に来ました。
「柿が落ちる屋」という面白い名前です。名前の由来が気になりますね。
当時、庭に柿の木が40本ありました。その木を見て商人が柿の実を譲って欲しいとお金を置いて帰りました。しかしその柿の実が一夜にして殆ど落ちつくした。去来は商人に丁寧に詫びました。というのが由来です。
落柿舎は松尾芭蕉の弟子で特に優れた俳人・向井去来の別荘です。
松尾芭蕉は頻繁に落柿舎を訪れて「嵯峨日記」もここで著しました。
受付
受付の側に土間があり落柿舎のシンボル「蓑と笠」があります。これがあると主人が在宅である目印です。
中は「おくどさん」があります。
本庵のここで松尾芭蕉の「嵯峨日記」が書き上げられました。
小倉山を望みながら松尾芭蕉もこの景色を眺めていたと思うと感慨深いですね。
現在でも俳句会が行われていて一般の人も俳句を詠むことが出来ます。
本庵の隣には次庵があります。
落柿舎には句碑があります。
「柿主や 梢はちかき あらし山」去来
「五月雨や 色紙へぎたる 壁の跡」芭蕉
「凡そ天下に去来ほどの小さき墓に詣りけり」虚子
「加茂川のはやせの波のうちこえしことばのしらべ世にひびきけり」昭憲皇太后
永井瓢斎供養塔
俳人塔
「春の雨 雨天地ここに 俳人塔」平澤興
「何もない庭の日ざしや冬来る」保田興重朗
「十三畳半の落柿舎冬支度」芝蘭子
「足もともはづかし庵のわかれ霜」柏年
「草の戸やわが名月の山はなれ」可都三
去来墓
西行井戸
侘び寂びが体感できる落柿舎です。