日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入していきます。
そして日本は他のどの国よりも平均寿命が長い。2050年までに日本の100歳以上の人口は100万人を突破する見込みです。
現在60代の人でも100歳までは40年もあり40代の人でも100歳まで60年もあります。
ということはもう一度新たに人生を十分歩める位の時間ができることになる。
100年人生でもそれだけ長いのに更に医療分野では高性能の血液や心臓、血管の開発も進んでいるので専門家の未来予測では人間は130歳までは生きることができるとされている。
長生きするからといって楽観視してはいけなくて、そこには金銭的問題や健康など考えなくてはならない。80代、90代で万が一預貯金が無くなったら残り十数年貧しい余生を過ごさなくてはならなくなり、それが果たして幸せと言えるのか。
100年人生が当たり前になる前提で逆算して人生設計をする必要があります。それをやるか、やらないかで大きく違ってきます。
この本は長寿の恩恵に目を向け、どうすれば個人や家族、企業、社会全体の得る恩恵を最大限にできるかを、生じるであろう、時間の問題、お金の問題、仕事の問題に分けて解説しています。
今までの人生80年なら、人生のピークを過ぎれば残りたかだか20年くらいなので老後は年金生活で趣味や娯楽をどう楽しむか、という明るい未来が容易に想像できたが、人生100年となると金銭的問題がでてきて、収入の手だてを考える必要が出てくる。
そこで本書はお金、働き方をどうすればよいかを具体的に3人の世代別モデルケースを使ってシミュレーションしてくれているので自分に近い世代と照らし合わせてライフスタイルをどうすればいいかが的確に自覚できます。住宅ローンや子供の養育費、年収なども考慮してくれているので丁寧です。
お金が沢山あれば安心というわけでもなく、この本は、コミュニティや人間関係についても重要性を指摘していて、安心して100年人生を渡り歩いていくことができるように丁寧に説明してくれています。
本書を読めば、人生計画、働き方、ライフスタイルを今すぐに修正しなければならないことが自覚できます。また、その解決策も述べられています。
是非ご一読を。